2022.02.28

  • 山ノオト

樹液を求めに

例年以上に雪の多かった今年は
きっと、春のおとずれも少しだけゆっくり。

ですが、あれだけしんしんと降っていた雪が
いつしか穏やかな雨へと変わり
大地の下では小さなものたちが
むくむくと動き出しているのをしっかりと感じられるようになりました。

明日からいよいよ3月。
私たちにとっては、はじまりの季節です。

先週末、ほんの一瞬の晴れ間をぬって
まだまだ深い雪の上を踏み締めながら

奥へ奥へと進んでみました。

目的は「樹液採取」

冬から春にかけて寒暖差が大きくなるこの時期は
樹液を採るのに最適なタイミング。

ほんのりと木の香りがするような、自然と一体となれるような
そんなノンアルコールのドリンクを仕込みたいと思い
ずっとタイミングを見計らっていたのでした。

名人が足早に進むのを必死に追いながら
やっとたどり着いたくるみの大木。

そっと抱きしめ、耳を当てると
たしかに聞こえる強い鼓動。

何十年、何百年と同じ場所に佇み
ずっと変わらずに見える木々たちも、
その小さないのちたちによって絶えず変化を続け
美しさを保っているのだと思うと
自分たちの境遇と重なる点があり
なんだか勇気をもらった気がします。



はてさて、名人によれば
“くるみの木の枝はサルの顔”をしているのだそう。

え?どういうこと?と思いながら
よぉーく見てみると、確かにサルのお顔!
こうやって、昔の人たちは一つひとつに物語をつくりながら
さまざまな見分けをしていたんですね。

あっぱれです。

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3月より、「山菜お重」の予約販売がはじまります。
お届けは4月中旬からとなりますが、
今年も月山の香りを桐箱にたっぷりと詰めて
丁寧にお届けさせていただきます。

このほか、3月のタルトも好評販売中。
ふきのとうと百合根を贅沢に使用し
”春待つ心”を表現してみました。ぜひご賞味ください。

それでは、今週もどうぞお健やかにお過ごしくださいませ。
 

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