山菜料理 出羽屋

  • 山ノオト
  • 【北からの手紙 vol.03】「ビオトープ」に身をおいて

【北からの手紙 vol.03】「ビオトープ」に身をおいて

北からの手紙

2026.06.30

「ピーッピーッ」

青い閃光。
「飛ぶ宝石」と呼ばれるカワセミ。

木の枝にとまり、水面を覗き、
獲物の姿を見つけるやいなや真っ直ぐ水面に飛び込み、
小魚をとらえる。
時にはホバリングした状態から、水中へ飛び込む。

早朝、しばしば見かけるその光景。

ほぼ一ヶ月間ではあるが、
瑠璃色のイトトンボが肩に止まり、
ひつじ草の可憐な白い花や、
ジュンサイの紅ピンクの小さな花が咲く中、
自分は船に寝そべり、水面を漂いながらジュンサイをむさぼっている。
その美しさに組み込まれて、
自分が何者かわからなくなる時もある。

水中には鯉、フナ、ドジョウ,ミズカマキリがくらす。

ボーっとしてると、「ギャーッ」とアオサギの声。

カモやクイナの水鳥が、
雛たちに泳ぎやエサのとり方を教えている中に漂う自分。

日夜、いのちが生まれ、
食べられたり死んだりを繰り返す世界に触れられる自分は、
非経済的人生だけれど、幸せな人生を頂いていると感謝している。

そして、頭をかきながら、
この命の循環の中で何をお返しできるのか考えさせて頂いている。
文・写真:松浦喜英