夏の始まり、それは暑い日で、歩いて向かう道すがらに陽炎が見えた。
社内研修の帰り道、茨城県つくば市にあるJAXA筑波宇宙センターの見学施設に立ち寄った。
敷地内に入ってすぐ目に飛び込んできたのは、巨大なロケット。
H-IIロケットと呼ばれるそのロケットは、直径が4m、全長は50mもある。
その大きさに圧倒されながら、展示館へと向かった。
展示館「スペースドーム」では大きな空間の中に人工衛星やロケットなど、さまざまなものが展示されている。
スタッフの方の説明を受けられるツアーがあるということで、せっかくなのでそちらに参加させてもらうことにした。
宇宙のことはニュースで見聞きする程度の知識しかない私にとって、どれもこれも感心することばかりだったが、
様々な説明を受ける中で、宇宙機の愛称の由来に目が向いた。
たとえば、無人宇宙補給機の「こうのとり」。
「こうのとり」は国際宇宙ステーションISSに補給物資を運ぶために開発され、食料や水、実験装置などを送り届ける役割を担った。
名前の由来は「”こうのとり”は大切なもの(赤ん坊、幸せ)を運ぶ鳥であり、ISSに重要な物質を運ぶ補給機のミッションと合致したから」だという。
また、「きく7号」は将来の宇宙活動に必要な、世界で初めての遠隔操作による無人ランデブ・ドッキングの実験に成功した衛生で、
本体を「ひこぼし」、小型衛生を「おりひめ」と名付けられた。
2機は打ち上げ後に宇宙空間で分離し、その後ドッキングに成功している。
名前に因んだのか、1回目の実験は1998年の7月7日に行われた。
七夕の日に、「おりひめ」と「ひこぼし」は無事に再会を果たしたのだ。
「こうのとり」、「おりひめ」「ひこぼし」――
宇宙に関わる人たちは、なんてロマンチックで洒落っ気があるのだろうかと思った。
宇宙に打ち上げられた様々な人工衛星を見た後は、宇宙食のコーナーがあった。
日本の宇宙食は世界の宇宙飛行士たちに人気だという。
海外の宇宙食は主に各国の宇宙機関が作っているそうだが、
日本では「宇宙日本食」という独自の基準を設け、複数の食品メーカーが手がけている。
日本人宇宙飛行士が宇宙で長期滞在する際のストレスを和らげ、精神的な健康を保つことが主な目的だというが、
その美味しさと健康面から、他国の宇宙飛行士たちにも好まれているそうだ。
宇宙空間においても、食べることは生きるための大切な営みなのだ。
展示館の中央には宇宙ステーション「きぼう」の実物大のモデルがあり、中に入ってみた。
ニュースでよく見る細長い空間には、上下左右に機械が並び、ここは本来無重力の空間なのだと思い出した。
この場所に、真っ暗な宇宙の中で何か月もポツンといるということは、どんな気持ちなのだろう。
想像したら足がすくんだ。
人間が文明を持ったときから、宙への研究を重ねてきた人たちがいて、今の私たちの生活がある。
便利な位置情報や、地球の環境問題の解決にだって宇宙の技術が欠かせない。
私たちの生活と宇宙とは、切ってもきれない関係だ。
広い広い宇宙の中、数多の星の中の一つである地球。
その地球に住まう私たち。
こうして確かに生きていて、過去のこと、今のこと、未来のことを考えている。
まだ見ぬ何かに期待して、面白がって、少し怖がっている。
人間はいつかこの星から飛び出して、宇宙のどこかへ新しい故郷を求めるのかもしれない。
それでも今暮らしている足元の地球を考えること、地球の自然を守ることは、とても大切なことだ。
地球の誕生から今日まで、たくさんの生き物たちが生まれてきた。
みんなそれぞれ過酷な環境の中で生きただろう。
人間だって同じだ。
けれど、特に近代の人々はこの星の豊かさを、まるで自分たちの物であるかのように、当たり前のように享受してきた面があったように思う。
だからこそ、次は私たちが地球を守り、次の世代へと継げていきたい。
この星で暮らす喜びを、ずっとずっと先に生きる未来の彼らにも味わってほしい。
まだ見ぬ宇宙へ夢を見て、新しい世界へ飛び込む人。
生まれ育った愛おしい地球に根を張って生きる人。
宇宙も地球も、どっちも楽しんじゃう人。
色んな生き方があっていい。
自由に選べる、そんな未来であったなら。
灼熱の昼下がり、お土産に宇宙食を買って帰った。
ホロリと溶ける食感に、宇宙のことを想った。
社内研修の帰り道、茨城県つくば市にあるJAXA筑波宇宙センターの見学施設に立ち寄った。
敷地内に入ってすぐ目に飛び込んできたのは、巨大なロケット。
H-IIロケットと呼ばれるそのロケットは、直径が4m、全長は50mもある。
その大きさに圧倒されながら、展示館へと向かった。
展示館「スペースドーム」では大きな空間の中に人工衛星やロケットなど、さまざまなものが展示されている。
スタッフの方の説明を受けられるツアーがあるということで、せっかくなのでそちらに参加させてもらうことにした。
宇宙のことはニュースで見聞きする程度の知識しかない私にとって、どれもこれも感心することばかりだったが、
様々な説明を受ける中で、宇宙機の愛称の由来に目が向いた。
たとえば、無人宇宙補給機の「こうのとり」。
「こうのとり」は国際宇宙ステーションISSに補給物資を運ぶために開発され、食料や水、実験装置などを送り届ける役割を担った。
名前の由来は「”こうのとり”は大切なもの(赤ん坊、幸せ)を運ぶ鳥であり、ISSに重要な物質を運ぶ補給機のミッションと合致したから」だという。
また、「きく7号」は将来の宇宙活動に必要な、世界で初めての遠隔操作による無人ランデブ・ドッキングの実験に成功した衛生で、
本体を「ひこぼし」、小型衛生を「おりひめ」と名付けられた。
2機は打ち上げ後に宇宙空間で分離し、その後ドッキングに成功している。
名前に因んだのか、1回目の実験は1998年の7月7日に行われた。
七夕の日に、「おりひめ」と「ひこぼし」は無事に再会を果たしたのだ。
「こうのとり」、「おりひめ」「ひこぼし」――
宇宙に関わる人たちは、なんてロマンチックで洒落っ気があるのだろうかと思った。
宇宙に打ち上げられた様々な人工衛星を見た後は、宇宙食のコーナーがあった。
日本の宇宙食は世界の宇宙飛行士たちに人気だという。
海外の宇宙食は主に各国の宇宙機関が作っているそうだが、
日本では「宇宙日本食」という独自の基準を設け、複数の食品メーカーが手がけている。
日本人宇宙飛行士が宇宙で長期滞在する際のストレスを和らげ、精神的な健康を保つことが主な目的だというが、
その美味しさと健康面から、他国の宇宙飛行士たちにも好まれているそうだ。
宇宙空間においても、食べることは生きるための大切な営みなのだ。
展示館の中央には宇宙ステーション「きぼう」の実物大のモデルがあり、中に入ってみた。
ニュースでよく見る細長い空間には、上下左右に機械が並び、ここは本来無重力の空間なのだと思い出した。
この場所に、真っ暗な宇宙の中で何か月もポツンといるということは、どんな気持ちなのだろう。
想像したら足がすくんだ。
人間が文明を持ったときから、宙への研究を重ねてきた人たちがいて、今の私たちの生活がある。
便利な位置情報や、地球の環境問題の解決にだって宇宙の技術が欠かせない。
私たちの生活と宇宙とは、切ってもきれない関係だ。
広い広い宇宙の中、数多の星の中の一つである地球。
その地球に住まう私たち。
こうして確かに生きていて、過去のこと、今のこと、未来のことを考えている。
まだ見ぬ何かに期待して、面白がって、少し怖がっている。
人間はいつかこの星から飛び出して、宇宙のどこかへ新しい故郷を求めるのかもしれない。
それでも今暮らしている足元の地球を考えること、地球の自然を守ることは、とても大切なことだ。
地球の誕生から今日まで、たくさんの生き物たちが生まれてきた。
みんなそれぞれ過酷な環境の中で生きただろう。
人間だって同じだ。
けれど、特に近代の人々はこの星の豊かさを、まるで自分たちの物であるかのように、当たり前のように享受してきた面があったように思う。
だからこそ、次は私たちが地球を守り、次の世代へと継げていきたい。
この星で暮らす喜びを、ずっとずっと先に生きる未来の彼らにも味わってほしい。
まだ見ぬ宇宙へ夢を見て、新しい世界へ飛び込む人。
生まれ育った愛おしい地球に根を張って生きる人。
宇宙も地球も、どっちも楽しんじゃう人。
色んな生き方があっていい。
自由に選べる、そんな未来であったなら。
灼熱の昼下がり、お土産に宇宙食を買って帰った。
ホロリと溶ける食感に、宇宙のことを想った。
